2012/07/16

春樹


この連休こそはと決意して、『1Q84 BOOK3』を読み始めました。
読んでいてつらい本というのは珍しくないけれど、これもまたなんてことなんでしょう。
そうしたら、村上春樹は、この東日本震災後、どう思っているのだろうと思いました。
のんちゃんにきいたら、彼女はもうチェック済みで、わたしも探してみました。
結局のところ、我々はこの地球という惑星に勝手に間借りしているわけです。どうかここに住んで下さいと地球に頼まれたわけじゃない。少し揺れたか らといって、文句を言うこともできません。ときどき揺れるということが地球の属性のひとつなのだから。好むと好まざるとにかかわらず、そのような自然と共 存していくしかありません。
ここで僕が語りたいのは、建物や道路とは違って、簡単には修復できないものごとについてです。それはたとえば 倫理であり、たとえば規範です。それらはかたちを持つ物体ではありません。いったん損なわれてしまえば、簡単に元通りにはできません。機械が用意され、人 手が集まり、資材さえ揃えばすぐに拵えられる、というものではないからです。
僕が語っているのは、具体的に言えば、福島の原子力発電所のことです。

小説で出てきてもびっくりするけれど、ここにも出てくる、好むと好まざるとに。

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