(さなぎ、こわいし、リトルピープルのはやし役こわいし。)
そのため、次の本を急いで読んだ同僚おすすめの川端康成なのですが、よかったです。
女であること (新潮文庫) (1961/04) 川端 康成 商品詳細を見る |
さかえは市子にあこがれ、佐山をうやまっているために、二人を「夫婦」に合わせてみると、底知れないものに思える時がある。
長年つれそった夫婦、なかのいい中年夫婦は、そばの若い娘には、
「こわいわ。」である。
というのに、少女の時に感じたことを思い出したり、
男が追い詰められてはいたひどい言葉に傷ついたりと、後半は特に盛り上がりました。
でも本を読んで涙が出たところで、1年後は思いだせないようなことになります。
いきなり佐山にぶたれて、佐山に抱かれた時の、身をつらぬいたよろこびは、思いかえしても、のど輪をしめられるように、さかえはせつない。
一人のひとを思いつめるとは、なんということだろう。
なにもかもが、「その人」という、一点に絞られて、集まってしまう。
一言で傷ついて頭が痛くなってしまったり、
ささいなことで期待が広がっていって自分でも怖くなって打ち消しては、打ち消すことでそれがより鮮明になってしまうような女のかんじがよかったです。
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