歯医者が舞台の話と、妊娠の話。相変わらずの関西弁の話し言葉でつらつら書かれた文章。
噴出すところはなかったけど、
読みにくいであろう書き方をしているのに、読みやすいものだなぁと感心。
おそらく、一生懸命考えて書いているのがいいんです。
わたくし率イン歯ー、または世界 (2007/07) 川上 未映子 商品詳細を見る |
お母さんは、あなたは何ですか、ともし誰かに訊かれたら、黙りこむのにも飽きたのでおまえがもし生まれていたら、お母さん、そしておまえがまだいないなら、奥歯です、と答えようと思っています。へんでしょう。おかしいでしょう。でも、それが間違っているだなんて、誰にもいえないことなのです。人が大事にしてる考えやものについては、ただしいもおかしいもないのです。お母さんは、だから青木に、お母さんは奥歯なのだから、顔を合わせてるときにもし気まずくなったら、奥歯を見せあいさえすれば、自動的に仲直りをするルールを作りたいと、そう書くつもりですよ。
切ないね!
わたしは、ここで涙がにじみました。
感動した。
わたくし率イン歯ー、または世界/川上未映子
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