2014/04/22

出口ABC

地下鉄の駅にA1、A2がある。
Bもあるし、Cがあるときも。
なんでだと同僚に問うてみて、自分でも調べたのに、しっくりこないまま1年経つ。
しっくりこないものは真実ではないのか。

昨晩、「パン屋を襲う」という絵本を読んだ。
「パン屋襲撃」と「パン屋再襲撃」を絵付きで読んだ。

オバサンのトレイにクロワッサンが2個置かれ、それは極めて単純で、
「異議申し立てはない」っていうけど、
クロワッサン2個は、わたしはないなーと思って。でももともとメロンパンと揚げパンを買うオバサンだからなあ。

つまり世の中には正しい結果をもたらす正しくない選択もあるし、正しくない結果をもたらす正しい選択もあるということだ。このような不条理――と言ってかまわないと思う――を回避するには、我々は実際には何ひとつ選択してはいないのだという立場をとる必要があるし、おおむね僕はそんな風に考えて暮らしている。起ったことはもう起こったことだし、起っていないことはまだ起っていないことなのだ。

知人がワインを飲みながら、「真実が知りたい。不幸になってもいい」と言っていた。
しっくりこないものが真実だったとして、その人はそれを真実と思えるんだろうか。
順序立てて説明できないけれど、村上春樹の小説を読んでいると、その人のことを思い出す。


パン屋を襲うパン屋を襲う
(2013/02/28)
村上 春樹

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